「先生が忙しすぎる」をあきらめない!本気で進める、教職員の働き方改革
特別講演を聞いてきましたので、概要のレポをお送りします。走り書きしたメモからなので
学校の長時間労働は放置できない。働き方改革にITが貢献できることも多いし、IT以前の、働き方改革以前の問題もまだまだ多い。あなたの学校はどうだろうか?“今ひとつ教職員の本気度が高まらない”、“会議の見直し等以外はできていない”、そんな学校も多いと思う。このセッションでは、学校の働き方改革の必要な理由と具体策について提案する。
https://www.edix-expo.jp/seminar/より抜粋(2018-05-27)
教育研究家/中央教育審議会
学校における働き方改革特別部会 委員 妹尾 昌俊 氏
講演内容レポ
講演内での問題提起
- 日本の先生は忙しいのか?
- 忙しいのは悪いのか?
- 長時間労働の改善
日本の先生は忙しいのか?
- 1日3h程度の残業のデータが公開されているが
— 記録ではなく記憶でのデータのため懐疑的なものもある
— 時間講師も入るため慚愧用時間にばらつきがある - 某地域で記録として調査されたデータ
— 新任の先生では177hの残業、10カ月連続80hの残業をしている記録もあった
— 残業以外自宅に持ち帰っての仕事などが記録されていたかは懐疑的
この時点でとてもやばい職場だということに気が付きます。私の知り合いにも高校の先生がいますが、専門外の部活動を二つ掛け持ちし採点や課外活動、本当はだめなのですがテストを持ち帰っての採点など深夜まで仕事をしています。特に部活動の大会の選手登録など、本当にどうしようもないところで何時間も時間をかけなければならないと嘆いておりました。
忙しいのは悪いのか?
- 忙しいのは悪いことか?
— 生徒のためならばよいのではないか、先生は好きで良かれと思ってやっている
— 熱心な先生に対して上の先生や同僚が早く帰れとは言いにくい雰囲気がある - 研修などで働き方を話し合ったことはありますかの質問
— 講演に来ている先生方にはほとんどいなかった -
若い先生の過労死
— http://blogos.com/article/107402/
— 大きな取り上げられた26歳の若い先生の過労死
— 経験のないバレー部の顧問、記録されていない自宅残業など
— 社会に対するインパクトよりも身近な先生がなくなったという生徒など大きな負の影響 - 0時限目の強制朝学習
— 先生の勤務時間外での実施
— 学生・先生・ステークホルダーに対する負担
— 本当に効果があるのか、睡眠に対する軽視
— 伝統や習慣による思考停止 なぜやらなければならないかが曖昧 - 生徒のため
— 教育効果は高いがその効果に対するコストが高すぎる
— 教育効果に対するコスト (成果、効率、時間、お金、健康、危険度、etc…)
— 部活、採点、事務 良かれと思って勝手に忙しくしている、これは本当に生徒のためか - 教師と生徒の健康、教師が自己研鑽できること
- 熱血教師は恵まれた人のみができるが何かが犠牲になっている、先生の家庭・こども・奥さん、家庭など
長時間労働の改善
- 働き方業務改善の疑問
— 上の人の責任がない、改善したい人がいない -
働き方改革の間違い
— 労基が来るからデータだけつじつまを合わせる
— 上の人や国からの働きかけで早く帰らさせる (自宅残業が増えるだけ)
— 先生の始業は早いため早く帰ったとしても結果的に時間外労働になる -
時間外が多い人、少ない人何に時間を使っているのか
— 事業の時間はほぼ同じ
— 成績、採点
— 学校行事
— 掃除、休み時間の指導
— 部活動
— 学年、学校経営 -
どんなところを改善しなければならないのか
— 業務自体の必要性、学校行事などの一部は指導要領に書かれていないのでやらなくていいものもある
— 授業の体制の改善、カリキュラムマネジメント、働き方
— 学校自体の働き方やデータをオープンにする
— 地域性や学校の方針などでどうしても動けないもの以外から始めよう
私の個人的な考察
私の学生の頃も朝学習や無意味に早い朝の登校や部活動を強要されていました。知り合いの先生にインタビューして不思議だったのがテストは必ず手で採点、手で出席管理、紙で集計とったものを紙で集計してからエクセルに入力する俗にいう入力の二重管理など、不合理なうえに無意味なことを行っているようです。
アナログ文化のため何もかも手で丁寧に行っているため、せめて小テストや進捗管理や出席管理などはLMSなどを利用して効率化をしていける分野であると思います。個人的には授業以外の学校業務と授業管理のIT化が先生の業務改善の最初のステップであろうと考えています。